香港で食べ物とお金を探すことは働くこと
香港で使われている広東語では
「働く」という言い方に何通りもあるんです!
4通りはあります。
ではそれぞれ見ていってみましょう。
まず1つ目は「做嘢(ジョウイェー)」
これは「仕事をする」という意味です。
これは普通の言い方ですよね。
会社で働くとか事務所で働くとか外国で働くとか
そういうときに「仕事をする」をよく使います。
2つ目は「揾食(ワンセッ)」
直訳は「食を探す」という意味です。
ハンターのように食べ物を探す姿が
目に浮かぶような表現ですね。
何が何でも食べるために
一生懸命働かなければならないという
ニュアンスがあります。
日本語の「おまんま食うために働く」
っていう感じですね。
「家族におまんま食わせるために働く」
みたいなね。
3つ目は「揾銭(ワンチーン)」
直訳は「銭を探す。お金を探す。」という意味です。
先ほどの「食」が「銭」に変わっただけですね。
確かに世の中に出てお金を探すというのは
働くということですよね。
「生活費を稼ぐために働く」というような意味なので
やはり大変だというニュアンスがあります。
4つ目は「打工(ダーコン)」
「工を打つ」で働くという意味になるんですね。
でもこれは「雇われて働く」という意味なんです。
自営の人は「打工」とは言わないんです。
自営の人は「做生意(ジョウサーンイー)」
つまり「ビジネスをしている」と言うんです。
同じ「働く」にもいろんな言い方があっておもしろいですね!
数年前、幼い双子の娘達とマクドナルトに行きました。
香港のマクドナルドは
食べ終わったらそのまま席を立ち
片付け専門の店員さん達が来て
テーブルをきれいに片付けてくれます。
そういう店員のおばさんが話しかけてくれました。
双子かい?どっちがおねえちゃんかな~
ウーン、こっちでしょ?
えっ!?違うの?
こっちがおねえちゃん?
背の低いほうがおねえちゃんなんだねえ~
いっぱい食べて大きくなるんだよ~
と、よくある会話をしていました。
そのおばさんが最後に私に
「あなたは揾食しなくていいの?」と聞いたんです。
働かなくていいの?ってことですが
そこには「食を探しに行かなくていいの?
あんたは幸せだねー」というニュアンスがありました。
なんだかハッとしました。
自分で食べ物を探しに行かなくても食べられることは
当たり前だと思っていました。
子育て中だから働いていなくても
当然だと思っていました。
そのときまで
子育てだけしている自分は幸せだということを
すっかり忘れていました。
これも主人のおかげと
改めて主人に感謝した次第です。
おばさん、気づかせてくれてありがとう
と思いました。
何でも当たり前じゃないですね。
それでは、主人には頭が上がらない私ということで・・・
香港からお伝えしました。
(主人に大ウソつきと言われそうです。^^; )
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