「信じられない!」の広東語・英語・日本語比較
広東語とか英語とか違う言語を勉強すると
同じことを言うのに
コンセプトからして違うからおもしろいですよね。
例えば日本語では何か驚くことが起こったときに
「信じられない!」って言いますよね?
英語でもそれは “Unbelievable!” とか
“I don’t/can’t believe it.” って言うから
そのコンセプトは日本語と英語には共通してますよね。
でも広東語ではそういうふうには言わないんです。
広東語で「我唔信(ンゴーンーソン)。」
つまり「私は信じない。」と言うと
文字通りそういう意味で
「信じられない!」というようなびっくりしたニュアンスはないんです。
そういうときは広東語では
「有無搞錯呀?(ヤウモウガウチョーアー?)」
つまり「何か間違いがあるんじゃないの?」って言うんです。
もっと短く「搞錯呀?(ガウチョーアー?)」って言ってもいいしね。
「間違いじゃないの?」ってことですね。
これがとってもよく使われる!
平たく言えば
「冗談じゃないの?」「何かの間違いでしょ?」っていう意味です。
日本語の「冗談じゃないの?」は
英語でも “You must be kidding!” と言うし
広東語でも「講笑呀?(コーンスィウアー?)」
つまり「冗談を言ってるんでしょ?」と言うから
3カ国語とも共通のコンセプトですね。
でもこの「有無搞錯呀?(ヤウモウガウチョーアー?)」
つまり直訳で「間違いをかき混ぜましたか?」は
「うそでしょー!間違いでしょー?」みたいな
とてもカジュアルな感覚があります。
関西弁で「ほんまかいな~?うそやろー!」
みたいなニュアンスがあります。
もちろんシチュエーションによって
誰かに文句やクレームを言うときに使えば
責める言葉になってしまうし
友達に笑いながら言えば
「うそー、何言ってんの~!」みたいな意味にもなります。
同じ言葉でも言う人の表情があるからね。
ところで・・・
「うそー!」っていうのは日本語独特の表現だと思います。
そう思いませんか?
だって英語でも広東語でも “That’s a lie!” とか
“That must be a lie!” とか言うと
もっとネガティブな意味になってしまいますよね。
「それはうそだ。」「あなたはうそを言っている。」みたいな
責める気持ちが入っているようなね。
英語で “Lie!” とか一言だけ名詞を叫ばれても
何のことかわからないですしね。
広東語でももちろん同じです。
でも日本語だったら「うそー!」は
名詞だけで充分意味をなしますよね。
広東語で「講大話(コーンタイワー)。」
つまり「あなたは嘘をついている。」って言ったら
やっぱり英語と同じで
ちょっとムッとされます。
だから日本語の「ウッソ~!」っていうのは
独特の表現だと思います。
これが直訳が本当の意味を伝えない例ですよね。
今日はちょっと言語比較をしてみました。
みなさんも何かそういうのを知っていたら教えて下さいね。
とっても興味があります!
文化とか言語を比較するのって本当におもしろいですね。
それでは、また。バイバーイ!
あ、バイバイで思い出した。
英語で “Bye-bye.” と言うと少し幼稚な感じがしますよね。
英語では”Bye!” って1回だけ言うのが普通ですよね。
「バーーイ!」ってけっこう伸ばすしね。
“See you! Bye!” なんていうのがよく聞くパターンですよね。
でも、広東語では「バイバーイ!」って2回続けて言うんです。
普段のカジュアルな挨拶は
「バイバーイ!」って英語で言うんです。
老若男女みんな「バイバーイ!」って言うんですよ。
電話でも言うしね。
「再見(チョイキン)」っていう「さようなら」の
フォーマルな言い方はほとんど使わないです。
本当に丁寧なお別れのときはいいですけどね。
じゃ、今度こそほんとにバイバーイ!
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