香港の働くお年寄り 斎藤一人さんの教え実行?
ある朝、香港の街をいつものように歩いていたら
目の前に長さ2メートルはあるでしょうっていう台車を
押しているおばあちゃんがいた。
リアカーっていうより板一枚の台車ね。
上には平らにつぶしたダンボールが山積み。
香港ではお年寄りがダンボールや空き缶なんかを
集めて歩いているのはよく見かける光景。
かなりの年のおじいちゃんおばあちゃんでも
ばりばり元気に働いているから
そのおばあちゃんも
そういうタイプのお年寄りなんだと思っていた・・・
でも、なんか様子がおかしい。
小柄で九の字に腰が曲がっていて
頭が腰より低くて
前も見ずに地面を見て
重そうな台車を押している。
ゆるやかなカーブに差しかかったんだけど
おっと、曲がれてないじゃん!
危ないよー
道路の真ん中に行っちゃうよー
力ないのに無理しちゃだめだよー
と思って近づいて
いっしょに押して方向を変えた。
幸い車は通っていなかったけど
おばあちゃん、こっから ど、どうすんの?
「手伝います!」とかなんとか言いながら
押し始めたんだけど
「そんなに速く押したらあたしの足が痛いからだめだ!」だって。
これでも速いの?
おばあちゃん、そんなに足が痛いんだったら
今日だけでも休みなよ~と言いたかった。
こんなに若い(?)私でも重たいよ~
と心の中でつぶやいたそのとき・・・
おばあちゃんが道端にあるダンボールを発見!
どうやらそれをお取りになりたいらしい。
そして何やら袋を取り出し
その中にはハサミやカッターや
マジックペンなどが入っていて
おー!これって廃品回収グッズ?
なんて準備がいい!
と妙に感心した次第。
でもそっちに二人で台車押していくだけでも
たっ、大変!
ヒエ~ けっこう重たいもんなんだ~
まっすぐ行かないよ~
それをどうやら二人のおじさんが見ていたようで
「ばあちゃん、このダンボールを取りたいのか?」
とか言って寄って来てくれた!
私には天の助けに見えた・・・
ウルウル・・・(;_;)
おじさん達は私の小ぎれいな身なりから
おばあちゃんの仲間ではないとわかったんでしょう。
目を合わせて会話をした。
「もう行っていいぞ。」ってその目は言ってた。
「頼んますね。」って私も目で言った。
ひゅ~~。これで一件落着。
あのおじさん達はその辺の食堂で
働いている人みたいだった。
休憩中だったのかな・・・?
ありがとう、おじさん達。
本当に助かりました・・・
その日の夕方バスから降りたらそのおばあちゃんがいた!
あの長い台車に腰かけて
休んでいらっしゃる。
どうやらここが陣地らしい。
いつもいらしたのかな?
人が多かったからか
一度も気づかなかった。
おばあちゃんは私の顔なんて
全然覚えていないでしょう。
というか、ずっと地面を見てて
私の顔なんて一度も見なかったと思う。
おばあちゃん、今日も何百円か稼いだのかな~
きっとご家族も「もうやめたら?」とか言っても
聞かないんだろうな〜
家に帰ったらけっこういいおうちなのかもね。
でもこの仕事(小遣い稼ぎ?)が
生きがいなんでしょうね。
人間ってお金稼ぐとうれしくなるって
斎藤一人さんも言ってたなあ~
おばあちゃん、斎藤一人さんの教えを
地で行ってますね。
これを周りの人が
よかれと思って家で休ませたら
きっと反対に病気になっちゃうよね。
このおばあちゃんだったら家から脱走してでも
台車押しに行くんだろうなあ~
達者でやってね、おばあちゃん。
いや~、それにしても今まで見た中で
いちばん年寄りっぽい老人ワーカーだった。
あんなに腰曲がっててちっちゃいおばあちゃんでも
巨大な台車押して歩けちゃうのか~
なんともえらすぎる。
老人パワーあっぱれ!ですね。
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